クラリネットと第1ヴァイオリンを中心に89小節だけ残されているロンド断章 KV 581a (KV Anh. 88) は有名なクラリネット五重奏曲の終楽章として書かれたものと推定されています。結局、現行の「主題と変奏」が終楽章とされ、この断章は放棄されることになります。本書はザルツブルクのモーツァルテウム財団に所蔵されていた断章をもとに同財団の芸術監督、オットー・バッハが1870年に手がけた補筆完成版です。スコアではモーツァルト自身による部分にはマークが付けられています。
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