9回もノーベル文学賞候補となった、現代ギリシャの代表的な詩人の一人、ヤニス・リトソス(1909-90)。彼の第3詩集 'O Epitafios' から8篇を選んで、ミキス・テオドラキス(1925-)は連作歌曲「エピタフィオス」(1960)を作曲しました。大衆音楽の手法を取り入れたこれらの歌曲は、メシアンに師事し、シリアスな大曲を作曲してきたテオドラキスにとって転換点となった作品あるとともに、以後のギリシャの大衆音楽に少なからぬ影響を及ぼしたという点からも注目されます。ギリシャの左翼運動家たちの愛唱歌だったことからもその大衆性が窺えるでしょう。
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