四分音、南インドのラーガなど先鋭的な技法と軽音楽、劇音楽で成功を収めた親しみやすい作風が共存するユニークな作曲家、ジョン・フォールズ(1880-1939)。近年、再評価の兆しが見られ、代表作が次々にＣＤ化されています。このたび再版されたチェロ・ソナタは1905年という比較的初期の作品です。暗い中にも情熱を秘めた、叙情的な第１楽章。瞑想的なピツィカートで始まる味わい深い第２楽章。希望に満ちた、澄み切った明るさに転じた、堂々とした第３楽章。イギリスよりも、フランク、フォーレの流れ汲む、魅力的な作品といえるでしょう。
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