1914年6月に書かれた初出版作品。3曲目以外、テンポ指定がありませんが、明らかに急緩急という構成によるピアノ小品。ニ短調といっても非機能和声で旋法的に推移する、ユーモラスな第1曲。メランコリックで神秘的な第2曲。一貫して鳴り響くD音のオクターブ跳躍が雨音を連想させる、ドビュッシー風で、東洋的な第3曲は特に印象的です。第1次大戦前夜に生まれた、ベル・エポック最後の閃光のような名品です。なお、NML音源は自筆譜所蔵館の整理番号順によっており、この楽譜の第3曲、第1曲、第2曲の順に演奏しています。
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