弦楽四重奏曲 op. 41 の自筆スコア他手稿資料に基づく校訂版です。1842年7月までに完成したこれらの作品は同年9月に2回、私的に演奏され、10月に出版社へ楽譜が送られます。その後、作曲者が大幅に改訂を加え(調性の変更あり)、それが出版稿として今日まで広く演奏されています。今回、発売された手稿譜稿は決定稿ではないものの、作曲者はいったんは脱稿しており、9月の試演を聴いたメンデルスゾーンが賞賛したのもこのヴァージョンです。作曲者が精力的に取り組んだ弦楽四重奏曲の創作過程が窺える興味深いヴァージョンといえるでしょう。
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