New Oxford History of Music の編者など音楽学者として知られるエゴン・ヴェレスは作曲家としても数多くの作品を残しています。作曲の師、シェーンベルクを敬愛し、この12音音楽の創始者の最初の伝記の筆者となったヴェレスですが、自身はわずかな例外を除いて調性音楽の範疇に留まった作曲家で、ブルックナー風とも評される9曲の交響曲の他、器楽、声楽、舞台作品とさまざまなジャンルの作品残しています。この「早春」は1911年、作曲者26歳頃の作品で、ドビュッシー、とりわけ「ペレアスとメリザンド」の影響が見られる管弦楽曲です。
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