冒頭でマリンバが等間隔で鳴らす十個のホ音が作品全体を支配するビートとして聴く者の脳裏に深く刻み込まれるでしょう。Allegro ma non troppo MM=124 という速すぎない、とはいえ平静さを保てそうにはないテンポが悲劇的な雰囲気をあおっています。緩徐楽章に相当する部分も L'istesso tempo MM=62 という刻みが変わっただけの同じテンポに支配されています。一貫してシリアスな様式で書かれている、コッペルのマリンバ協奏曲中では異色の作品といえるでしょう。
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