1913年、ニールセンが楽長を務めていた王立劇場からの要請で、その管弦楽団のオーディションのために書かれた試験曲です。技巧的で最低音域を含む広い音域が使用されますが、最高音は第五線上のF#で、最高音域が登場しない珍しい独奏曲です。それは募集していた4番奏者に必要とされる技術を一曲に凝縮した結果でしょう。とはいえ、ニールセンはこの曲を単なる機会音楽ではなく作品として考えていたようで、作曲者の編曲によるチェロ版も存在します。牧歌的な中にも多彩な表情が現われる、'下吹き' のとっておきのレパートリーといえるでしょう。
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