ウィリアム・オルブライトが70年代半ば以降よく手掛けるようになったサックスのための作品の中で特に人気の高い作品。無調とポピュラー音楽や非西欧の音楽との融合というオルブライトの様式はここでも見られますが、第2楽章はやや趣が異なります。「新しいラ・フォリア」と題されたこの楽章はオルブライトに多大な影響を与えた作曲家、ジョージ・カチョッポの死を悼んで書かれています。嬰ヘ短調の、抑制された表現の中にも深い悲しみを湛えた抒情的な楽章です。フォリア=狂気からの連想でしょうか、終楽章は激しい「狂気の踊り」で曲を閉じます。
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