パリ交響曲とザロモン・セットの狭間、特に89番から91番までの３曲はやや馴染みが薄いかもしれませんが、盛期作品にふさわしい風格と各曲の個性が相俟って決して愛称付き交響曲に劣らぬ魅力を秘めています。この第91番では、しばしばソロ、ないしコントラバスから独立した声部を奏でるチェロ、ファゴット・ソロや変ロ短調への転調などの特徴を備えた第２楽章など、個性が随所で見られます。ハイドン全集 I/14 (2010) に基づく演奏譜で、スコアには校訂者による書き下ろしの序文が添えられています。パート譜も同時に発売されています。
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